2009年10月10日

メール内容を融資先に漏らす

山形県のきらやか銀行が、投稿されたメールの内容を融資先に漏らしていたことがわかりました。東北財務局は個人情報保護法違反の疑いもあるとみて、銀行の処分を検討しています。

朝日新聞、共同ニュースが報じたところによると、今回の問題で、メールを投稿した人、融資先ともにクリーニング業者であるとしています。
http://www.asahi.com/national/update/1009/TKY200910090286.html
http://www.47news.jp/CN/200910/CN2009100901000907.html

福島県内のクリーニング業の男性が、きらやか銀行の融資先の山形県酒田市のクリーニング業者の過去の不祥事に触れながら、業者の経営計画に疑問を投げかけ、銀行側に融資の再考を促す内容の投稿を7月末に銀行のホームページから送信しました。

メールはきらやか銀行の広報部から業者の担当支店に伝えられ、支店の担当者がメールを印刷した上で、事実確認のためクリーニング業者を訪問。業者の要請に応じ、男性の名前や住所なども記載されたメールをそのまま手渡しました。

男性は今月、同業他社や関係団体の職員から「あなたが誹謗中傷していると、大手業者が言っている」と知らされ、この業者から流れてきたという文書を見せられ「これ以上騒動を起こすな」などと言われたそうです。男性が今月6日、きらやか銀行に問い合わせて発覚。銀行側は男性に謝罪しました。

朝日新聞には、「メールがどこまで流出しているかわからず、大変怖い。業界内で非難され、商売にも影響が出かねない」という男性のコメントが掲載されています。また業者は「書かれた内容について相談するため社長が文書を数人に見せた。投稿者を非難する目的はない」と説明しているとのことです。