株式会社白洋舎(本社東京、五十嵐素一社長)は、平成23年12月期第3四半期の連結業績(平成23年1月1日から平成23年9月30日)を発表しました。
http://www.hakuyosha.co.jp/ir/02.htmlそれによると、
- 売上高 316億1,500万円(前年同期比4.4%減)
- 営業利益 3,700万円(同92.7%減)
- 経常利益 △4,400万円(-)
- 四半期純利益 △3億3,100万円(-)
でした。
決算短信によると、クリーニング業界においても震災後の大きな落ち込みから回復傾向は見られたもののその足取りは重く、電力不足・節電に端を発した「スーパー・クールビズ」などもクリーニング需要の減退要因になりました。リネンサプライ業界においては震災以降のホテル等需要先の業況の落ち込みが続いていたものの、夏場以降には企業の生産活動や個人消費の回復基調に伴い一定の改善傾向が見られました。
このような状況下で、長引くクリーニング需要の停滞に向けた対応として新たな需要を掘り起こすべく、魅力的な新規サービスの提供や新たなお客さまの需要を喚起するためのコミュニケーションの活発化などに取り組みましたが、売上の減少をカバーするには至らなかったとしています。
業績を事業セグメント別にみると、
個人向けクリーニング事業は、新サービスとして4月に「シャキッと加工」を投入、6月には「カスタムクリスタルクリーニング」の全国受付を開始。また、今夏においては節電の動きが広がる中、汗汚れを気にするお客さまニーズへの対応として水洗い品の販促に力を入れました。すべての水洗い品に「抗菌防臭処理」を無料で付加するサービスを提供したほか、昨年投入の新加工「汗すっきり加工」のご利用促進キャンペーンを実施。また、多様化するお客さまニーズへの対応として三越銀座店やそごう横浜店といった百貨店内に特色をもった新規店舗をオープンしたほか、宅配便を使ってじゅうたん集配を行う「じゅうたんらくらく宅配便」の注文をホームページから開始するなどの取組みを行いました。
またクリーニング関連情報誌を作成、配布したほか、計画的、効率的にお客さま訪問をするための集配員の活動サポートツールを導入、既存のお客さま向けには各種のキャンペーンを実施するなどの施策を実行。
しかし震災の影響による全国的な消費マインドの急激な冷え込みが繁忙期需要の低下を招き、結果として売上高は168億5,100万円(前年同期比5.6%減)、営業利益は5億2,300万円(同7.3%減)でした。
レンタル事業のうち、リネンサプライ分野は震災直後、主力顧客である都内高級ホテルについては外国人旅行者の大幅な減少、関東地方のリゾート系ホテルについてはいわゆる「自粛ムード」による利用客の激減に見舞われ、売上が大幅に低下しました。しかしながら、当第3四半期はホテル宿泊稼働に徐々に回復の兆しが
見えており、各企業が自粛していた宴会需要が増加するなど明るい材料も見られました。
一方、ユニフォームレンタル分野についても工場等の操業休止やその後の人員削減等により扱い数量が減少するなどの影響が生じましたが、夏場以降得意先の製造業を中心に稼働が上昇してきているほか、企業活動の平常化により新規契約の動きも戻りつつあるといった好材料も見られました。
この結果、レンタル事業の売上高は売上高は121億7,900万円(前年同期比14.5%減)、営業利益は2億8,300万円(同67.3%減)でした。
ユニフォームレンタル分野では衛生品質意識の高まる食品メーカーを新規顧客ターゲットとして、ユニフォームレンタル横浜事業所で6月にISO22000を取得。ユニフォームの衛生品質を食品メーカー等に訴求し、新規顧客の獲得につなげていく考えだとしています。