2021年5月10日

国立感染症研究所、新型コロナのリネン洗濯方法

国立感染症研究所は「新型コロナウイルス感染症患者が使用したリネン類等を扱う時の感染リスクと安全かつ効果的なクリーニング方法」を公開しています。

新型コロナウイルス感染症患者が使用したリネン類等を扱う際の感染の可能性と、様々な洗濯方法の感染性のあるウイルス残留に対する効果を調べたもの。

研究によると、患者周囲にあるリネン類等は一定頻度で汚染されていることを確認。少なくとも入院または発症5日目までは、感染性がある新型コロナウイルスが付着しているリネン類等が患者周辺に存在している可能性があると考えられたとしています。

リネン交換、洗濯に関しては次のように報告しています。
リネン類等に付着した新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を吸い込むことによる感染リスクは小さいと考えられた。ただし、感染性があるSARS-CoV-2が付着している可能性があるリネン類等を扱う際は、十分な換気を行いつつ、使用していた患者と接する可能性も考慮し、サージカルマスクと眼の防護具の着用が重要である。リネン類等を水で洗った場合にウイルスが検出されていないこと、どの方法でもすすぎ液中から検出された場合はCt値34以上であったことから、いかなる洗剤を使っても家庭用洗濯機での標準的な時間で洗浄すれば、洗濯後のリネン類等を扱うことによる感染性リスクは低いと推察した。また、安全に運搬し洗濯機に入れることができるなら、COVID-19患者が使用したリネン類等の洗濯前の熱湯消毒や化学消毒は必ずしも必要ないと考えられた。