2023年8月24日

ボイラー事故、製造元に4億2千万円の賠償命令

ガスボイラー機器の使用中に事故が発生し従業員2人が死傷するなどした沖縄県・糸満市のクリーニング業の企業が、ボイラー機器を製造販売する宮崎県の会社と役員3人に損害賠償を求めた訴訟の判決で、那覇地裁は8月23日、原告の請求を全面的に認め、約4億2千万円の支払い判決を言い渡しました。琉球新報が報じています。

判決によると、被告は2020年1月、機器システムを原告に引き渡し、その時点で設計・製造上の欠陥、指示・警告上の欠陥が存在。原告は被告が指示する用法に従って稼働させましたが、2021年5月と10月に炉内で爆発が起きるなどしました。運転マニュアルや被告の指示には、使用法の明確な基準や適切な説明がなかったとしています。

原告側代理人弁護士は琉球新報の取材に「システムの欠陥が認められたことは大きい」と判決を評価したとのこと。一方、被告の会社と役員3人は今年、宮崎地裁都城支部から破産手続きの開始決定を受けたといい「被った損害の賠償金をどうやって回収するかが課題」と述べたとしています。