2014年11月19日

150回の洗濯でも持続する抗菌・抗ウイルス技術

株式会社信州セラミックス(本社長野県木曽郡大桑村、櫻田理社長)は、薬剤とは異なる固体で継続性を持った抗菌・抗ウイルス特許技術『アースプラス(TM)』を東北大学大学院の賀来満夫教授・遠藤史郎講師、福島県立医科大学の金光敬二教授に研究委託し、両大学はその成果を2014年11月16日からフランス/リヨンで開催された HIS(Healthcare Infection Society)に発表しました。

http://www.shincera.co.jp/news/2014111801.html

アースプラスは細菌、ウイルス、アレル物質、臭い等のタンパク質を持続的に吸着分解するセラミックス複合材で、塗料化・溶融化することで繊維等へのコーティングが可能。
本研究ではアースプラスを加工したポリエステル生地を使用し、院内感染型メチシリン耐性黄色ブドウ球菌などに対する顕著な効果と抗菌持続性(耐工業洗濯150回後)を確認しました。

医療関連感染は8割が接触感染によるとされており、特に頻繁に交換が困難な病室内のカーテン、衣類、寝具、マット等のベッド周りの繊維製品の細菌による汚染が懸念されていました。従来の薬剤による一過性の効果では必ずしも十分ではなく、継続的に細菌等を制御する方法が必要とされていました。


アースプラスは最大150回の工業洗濯をしても99%以上の高い抗菌持続性を示しました。これにより、薬剤耐性菌が原因の医療関連感染(交差感染)のリスクを減らせる可能性が期待されます。
今回開発した素材は、今後メディカルテキスタイル・メディカルファブリックに応用が可能としています。