2012年11月2日

洗浄剤の移替えで注意喚起

10月19日の深夜、東京の地下鉄で業務用洗浄剤の入った飲料用のアルミ缶が破裂する事故が発生しました。
この事故を受け、製品評価技術基盤機構(nite)では再現実験を行い、注意喚起しています。
http://www.nite.go.jp/gen/osirase/osirase20121102.html

再現実験によると、強力な業務用洗浄剤400mlを飲料用のアルミ缶(ふた付き)に移し替えた場合、3時間34分後に乾いた大きな音とともに缶が破裂し、内容物が飛散しました。
また薄いアルミ缶を繰り返し握ったりするなどして内側の皮膜の一部が剥がれた状態を想定した実験では、約32分後に缶が破裂しました。

アルミ缶のふたを開けたまま放置しても、約7時間後には化学反応が活発となり、内部から内容物があふれ出てくる状態になります。

これらの結果から、製品評価技術基盤機構は「強力な洗浄剤等の移替えによる事故の防止について」次のような注意喚起を行っています。
  • 業務用に限らず洗浄剤等の中には、汚れを落とすために強い酸性・アルカリ性のものがあるので、指定された容器以外の別の容器に移さないでください。
  • 容器に入れた直後は何も起こらなくても、しばらくしてから化学反応が始まることがあるため、少し入れてみて変化がないからといって大丈夫だと判断しないでください。
  • 製品の安全上の注意書きを良く確かめて、「他の容器に移して使用しない」などの禁止事項は必ず守ってください。
    また、「他の容器に移して使用しない」などの禁止事項のほか、反応性の強い薬品が含まれている可能性が高いことに十分注意し、「ゴム手袋を着用し、作業後は必ず手を洗う」、「壁や天井など顔よりも高い場所に使う場合、洗浄液を布・スポンジなどにつけて塗る」、「目に入った場合、直ちに流水で15分以上洗い流す。コンタクトレンズは外す。その後、速やかに医師の診断を受ける」といった注意事項は必ず守ってください。