2009年2月7日

高級ホテルの収益力が下落

景気の悪化がとどまるところをしりませんが、ホテルの稼働率も低下しており、高級ホテルも価格を下げざるをえない状況になっているようです。

月刊「FACTA」によると、東京都内主要ホテル25ホテルのうち21ホテルで客室稼働率は前年同月より低下(昨年11月実績)。このうち11ホテルが2桁のマイナスになっています。
同誌では、“憧れのセレブホテルが「死屍累々」〜遂に70%を超える割引宿泊料金まで登場。客足の途絶えた超高級ホテルの運命は?”というショッキングな見出しで、その実情を探っています。
http://facta.co.jp/article/200902003.html

それによると、客室単価に客室稼働率を乗じたもので1室当たりの収益力を表すRev PARによる順位では、リッツカールトン東京がトップでRev PARは41,000円。しかし前年同月より6,300円もダウンしています。
前年は4つのホテルがRev PAR4万円台でしたが、今年は同ホテルだけ。

高級ホテル不振の背景には、サブプライムローン問題に端を発した世界的な金融危機が深刻さを増し、客層の中心だった欧米のビジネス・エグゼクティブの来日の減少が影響していると見ています。
このような状況下で、ディスカウント路線に走るホテルも増えてきていますが、市場は急速に縮小しているとし、「この先は新設計画の見直しだけでなく、既存ホテルの淘汰が進むとの悲観論さえ出てきた」と同記事ではまとめています。