2008年10月31日

仕入高騰による資金繰りを支援

中小企業庁は「原材料価格高騰対応等緊急保証」を今日(10月31日)から開始しました。
これは「安心実現のための緊急総合対策」で決定された新しい保証制度で、原油に加え原材料価格の高騰や仕入価格の高騰を転嫁できていない中小企業者の資金繰りを支援するため、現行制度の抜本的な拡充・見直しを行ったもの。
http://www.chusho.meti.go.jp/kinyu/081029kikyu_hosho.htm

原油・原材料価格の高騰や仕入価格の高騰の影響を強く受けている業種の中小企業者を対象に、民間金融機関からの融資を受ける際には信用保証協会が保証。また資金繰り相談に応じるため、全国約900カ所に緊急相談窓口を設置。政策金融機関でセーフティネット貸付の拡充を行う、という内容です。

この制度の対象になる指定業種(指定期間は平成20年10月31日〜22年3月31日)は545業種で
  • 普通洗濯業(クリーニング業に限る)
  • リネンサプライ業
も含まれています。

2008年10月30日

繊維製品消費科学会が金銀糸のセミナー

社団法人日本繊維製品消費科学会は11月18日に「第19回クリーニングに関する情報セミナー」を開催します。今回のセミナーでは、金銀糸のメーカーである株式会社麗光の栗東工場(滋賀県栗東市)を見学し、蒸着・金銀糸の説明をききます。
ファッション性を高めるために使われる金銀糸は、クリーニングに際して気になる素材であることから、金銀糸製造に用いられる金属蒸着フィルムの技術などを勉強しようというものです。
http://homepage3.nifty.com/shohikagaku/

日本繊維製品消費科学会のクリーニングに関する情報研究委員会は、1969年から「クリーニング研究会」という名称で計57回のセミナーを開いてきました。1998年に「クリーニングに関する情報セミナー」と名称を変え、今回で19回目の開催となります。
情報セミナーでは、もっとクリーニングに関することを、様々な立場の人間が情報交換をして議論しあえるような場にしたいという狙いがあります。

同会のサイトで、クリーニングに関する情報研究委員会の牛田智委員長は次のように述べています。
「消費者が満足するクリーニングを行っていく上には、単にクリーニング業者のみが気を付ければいい、考えていればいいという問題ではなく、生産者や消費者もクリーニングのことを考えてものを作り、ものを選ばなくてはならなりません。そのためには、クリーニングに関する情報を様々な立場の人たちが共有していく必要があります」

2008年10月29日

軽自動車が取次店に突っ込む

10月27日朝、北海道河東郡音更町のクリーニング店に軽乗用車が突っ込むという事故がおきました。
FNN(フジニュースネットワーク)に動画ニュースが掲載されています。
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00143050.html

幸い開店前のため、けが人はいませんでしたが、軽乗用車を運転していた18歳の女性は胸などに軽いけがをしたようです。お店の人は「ものすごい爆発の音がしたんですよ。ダーンと。見たら、黒い車が飛び込んでいた。びっくりしました」と話していました。
画像を見ると、壁とシャッターが壊れ、店舗の中に完全に車が入ってしまっているという状態です。看板から察するにホワイト急便の取次店ですね。

2008年10月28日

100円ユニフォームレンタル

100円クリーニングといえば、きょくとうのコインズが有名ですが、産業クリーニングでも、ユニフォームレンタルを100円で行なう企業が出てきました。
http://www.business-i.jp/news/venture-page/news/200810270021a.nwc

フジサンケイビジネスアイの記事によると、株式会社モビメント(本社埼玉県新座市)が、外食産業向けに100円でユニフォームレンタルする新規事業を11月からスタートさせます。同社の桶本義孝会長兼社長は「業界でも最安値になるだろう」と話しています。「景気後退期だからこそ、割安感を出すことで需要を喚起したい」という狙いで、市場拡大をはかっていくそうです。

レンタル商品の構成が出ていないので、何ともいえませんが、100円という数字のインパクトはありますね。

2008年10月27日

主婦の物価高対策は

連日、クリーニング業にとっては暗い話題を扱ってすみません。
クラレが、主婦に聞く「我が家の物価高対策」アンケートを実施し、その結果を発表しています。
http://www.kuraray.co.jp/enquete/life/save/
今回のアンケートは関東地区・関西地区に居住する主婦500名を対象に、インターネットで行なわれたもの(調査期間2008年9月5日~9月15日)。

それによると、全体の72%の人が物価上昇を「ひしひしと感じている」と回答しています。

「物価上昇から家計を守るために、具体的に変えた(変えようと思っている)ことは何ですか(複数回答)」という設問では、「マイカーの利用頻度」(39.0%)が最も多く、次いで「食料品や日常・日用品を買う店」(30.8%)、「家族や友人同士で行く飲食店」(30.2%)の順になっています。
そして第9位には「クリーニングに出す回数」(17.8%)が入っています。物価上昇から家計を守るために、クリーニング代も犠牲になっているわけです。
「クリーニングに出す回数」を変えるというのは、年代があがるにつれて、その傾向が高く、20代では10.3%に対し、30代15.1%、40代19.4%、50代26.6%となっています。若い世代の方が、クリーニングを利用したいと思っているようですね。

また、他人に教えたい「我が家流の節約術」は何かという項目でも、
  • クリーニングに出す必要のある衣類はできるだけ買わない、着ない。
という回答があります。
  • 衣類や靴、耐久消費品は良いものを買う方が、長い目で見ると得である。
というのもあるんですが、いいメンテナンスをすれば、より得であるという意見もほしいですね。

2008年10月26日

学生服もエコ仕様

学生服もエコ仕様、という記事が中日新聞に掲載されています。
http://www.chunichi.co.jp/article/depart/news/CK2008102202000207.html
10月21日に名古屋市の松坂屋本店で小、中、高校の制服の新作発表会開かれました。新作発表会では夏服と冬服、ブレザーとスーツなどタイプ別の新作64点を展示。
今年は「エコプラスな学生服」として、水質や土壌が管理されている牧場の羊毛を原材料に採用。家庭で水洗いもでき、クリーニング溶剤を使う必要がなく、地球環境に配慮していると伝えています。

家庭洗濯できる衣類が増加していることはともかく、ドライクリーニングの必要がない=エコ、という風潮はどうなんでしょうか。

2008年10月25日

66億円ズボン訴訟の控訴審

ズボンを紛失されたとしてクリーニング店に5,400万ドル(当時のレートでは約66億円)の損害賠償を求めた裁判を覚えていますか。あまりの金額に世界中で話題を集めましたが、2007年6月に裁判所は訴えを棄却する判決を下しました。
この訴訟の控訴審が10月23日、開始されたことをAFPBB Newsが伝えています。
http://www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/crime/2531280/3458173

この事件を振り返ってみると、訴えを起こしたのは当時、裁判官だったRoy Pearsonさん。ワシントンD.C.のクリーニング店「Custom Cleaners」に出したズボン2着が紛失したため、店の看板にある「満足保証」との文言に欺かれたと主張。同店が「満足保証」の看板を掲げていた日数に1日当たり1,500ドルを掛けて算出した金額と心理的ダメージへの賠償や訴訟費用もあわせて、5,400万ドルの損害賠償を求めたものです。第1審では訴えは退けられました。
裁判好き?のアメリカでも、さすがにこれは行き過ぎとの声が多かったのですが。

記事によると、このクリーニング店は裁判費用などで3店舗のうち2店舗を閉鎖せざるを得なかったとのこと。う〜ん。
クリーニングトラブルや紛失には十分に注意しましょう。

2008年10月24日

きょくとう中間決算

株式会社きょくとう(牧平年廣社長)の2008年8月中間期(2008年3月1日〜8月31日) 決算が10月22日発表されました。
【Yahoo!ファイナンスの企業情報】
http://profile.yahoo.co.jp/interim/2300

売上高は43億6,300万円で前年比8.9%増、営業利益5億2,200万円(同14.1%増)、経常利益5億5,500万円(同13.1%)、当期利益3億1,800万円(同19.5%増)でした。

2008年10月23日

柏崎市で土壌からパーク検出

新潟県柏崎市のクリーニング業者の敷地内の地下水と土壌から、環境基準を最大で660倍上回るテトラクロロエチレン(パーク)などが検出されました。新潟日報によると、この事業者は1990年までドライ溶剤と使用していたそうで、その一部が漏れていたようです。
http://www.niigata-nippo.co.jp/pref/index.asp?cateNo=1&newsNo=114146

周辺に飲用の井戸はありませんが、県は10月21日から周辺の地下水調査を行うとしています。
事業者は直ちに浄化対策を実施する方針です。

2008年10月22日

再チャレンジ支援融資

日本政策金融公庫は、廃業歴等のある人が創業に再チャレンジするときに「再チャレンジ支援融資(再挑戦支援資金)」を行なっています。
http://www.k.jfc.go.jp/yuushi/atarasiku/05_rechallenge_m.html
再チャレンジ支援融資を利用できるのは、新たに事業を始める方または事業開始後おおむね5年以内の方で、次のすべてに該当する方
  1. 廃業歴等のある方
  2. 廃業時の負債が新たな事業に影響を与えない程度に整理される見込み等がある方
  3. 廃業の理由・事情がやむを得ないものである方(無許可営業の摘発など違法行為による廃業でない方)
となっています。融資額は2,000万円以内。

ちなみに日本政策金融公庫は、生活衛生融資でクリーニング業でもなじみ深い国民生活金融公庫と、中小企業金融公庫、農林漁業金融公庫、国際協力銀行の国際金融等業務が統合されて今年10月1日に発足しました。国民生活金融公庫等を利用されていたら「平成20年10月に株式会社日本政策金融公庫に移行します」という案内が届いているはずです。

この再チャレンジ支援融資が京都府内で堅調、という記事が京都新聞に掲載されています。
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2008102100042&genre=B1&area=K00
9月までの融資実績は全国で1,597件、融資額54億4,900万円で、そのうち京都府は57件・1億9,800万円と利用者が多いと伝えています。業種はクリーニング店、理美容業、中古車販売業などさまざまで、40、50代が大半を占めるそうです。

2008年10月21日

米アパレルがカシミア用洗剤を発売

アメリカのアパレルブランド「J.Crew(J.クルー)」が、カシミアの洗濯に最適な洗剤を発売しました。
MODE PRESSの記事によると、J.CrewはLaundress New York(ランドレス・ニューヨーク)と共に「J.Crew Cashmere Wash」洗剤を開発。ココナッツ成分をベースに、衣替えの時期まで虫食いを防止するラベンダー成分も配合しており、手洗いにも洗濯機にも対応しています。
http://www.afpbb.com/fashion/3449496
当社のカシミア製品は、この洗剤で、家庭で洗ってね、ということでしょうか。

なおJ.Crewブランドは、日本ではレナウンが伊藤忠商事を通じて独占的にライセンス販売していますが、撤退することが決まっています。
よく行く伊勢丹相模原店にもありましたが、いつの間にかなくなってましたね。

2008年10月20日

第3弾ダスキン大掃除川柳

ダスキンが「ダスキン大掃除川柳コンテスト」を行なっています。今年で3回目となるもので、大掃除にまつわる出来事や思いをテーマにした川柳を募集しています。
大賞(3名)には5万円または5万円相当のハウスクリーニング、優秀賞(10名) 3万円または3万円相当のハウスクリーニング、入選(20名)1万円がそれぞれ贈られます。応募期間は10月1日〜11月20日。
http://575.duskin.jp/

「どなたでもご応募いただけます」ということなので、大掃除についての五七五に挑戦してみてはいかがでしょう。
上記サイトからも応募できます。

2008年10月19日

東京・中央区がハッピー買物券販売

東京都中央区は10月19日、1万円で1万1千円分の買物ができる「区内共通買物券」(ハッピー買物券)を販売しました。
これは1冊1万1千円分(500円券22枚つづり)の買物券を1万円で販売。10%のプレミアムをつけることで、消費を拡大し景気回復をはかるとともに、区内中小小売店等の顧客の増加を目的としたものです。
http://www.city.chuo.lg.jp/kurasi/sigoto/kaimonoken/index.html

ハッピー買物券は取扱店ステッカーの掲示してある区内の取扱店、約1,300店で使用可能。取扱店の中にはクリーニング店も含まれています。
取扱店はお客が使った買物券を区に換金してもらう仕組みで、金額の差額10%分は区が負担します。

NHKのニュースによると、区が用意した1億1千万円分の買物券は、今日一日ですべて売り切れたそうです。
http://www.nhk.or.jp/news/t10014823811000.html
地元の景気を刺激できればいいですね。

2008年10月18日

原発のランドリー

東海第二原子力発電所(茨城県)で、放射線管理区域内で使った作業服の洗濯などに使用した廃液を、放射性物質濃度の測定結果が未確認のまま外部に放流したことがわかりました。毎日新聞(2008年10月17日地方版)によると、排水を放流する前に確認する測定値を別のものと取り違えておきたミス。周辺の環境への影響はないとしています。
http://mainichi.jp/area/ibaraki/news/20081017ddlk08040145000c.html
チェック体制を強化するようですが、細心の注意をはらってほしいものです。

ところで、原発の作業服などのクリーニングはどのように行なわれているのでしょうか。

東京電力のサイトに「私は、原子力発電所で働いています。」というコーナーがあり、その中に柏崎刈羽原子力発電所(新潟県)のランドリー班で働いている宮越俊彦さんのビデオインタビューが掲載されています。
http://streaming.tepco.co.jp/tepco_people/008/index.html
ビデオインタビューの取材が行なわれた平成16年8月5日時点では、定期点検時には1日2,500〜3,000人の作業者が働くという規模で、100キロタイプの洗濯脱水機が10台、乾燥機8台でクリーニング処理しているようです。放射性物質をとるために活性炭を入れて撹拌するというのが特徴的です。
ビデオに映っているのは稲本製作所の機械ですね。

2008年10月17日

AOKIもシャワースーツを新発売

シャワーで洗えるスーツとして話題を集めたコナカの「シャワークリーンスーツ」につづき、AOKIも「シャワーウォッシュスーツ」を10月25日から販売を開始します。日経NETに“洗濯機やシャワーで丸ごと水洗いできる「シャワーウォッシュスーツ」を発売”というプレスリリースが掲載されています。
http://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?relID=202735&lindID=4

このスーツは、しわになりにくい機能素材や袖裏と胴裏に水抜けの良いメッシュの裏地、洗濯による収縮のない軽量な芯地や肩パットを採用。洗濯機で脱水しても型崩れしにくくなったそうです。シャワーで洗えるのはもちろん、家庭用洗濯機で丸ごと水洗いもできます。
そのため、
  • 自宅で洗濯が可能であることから経済的
  • ドライ溶剤の使用量を削減でき環境に配慮
というメリットがあるとしています。
販売価格は51,450円。今月25日からAOKI全店(399店舗)で販売を開始するそうです。

先にシャワースーツを販売しているコナカですが、共同開発したオーストラリアン・ウール・イノベーション(AWI)は、累計約25万着分を出荷したとロイターが伝えています。
http://jp.reuters.com/article/oddlyEnoughNews/idJPJAPAN-33900020080924
どんどんバリエーションが増えていきそうな気配です。

2008年10月16日

三幸社がコピー品の撲滅へ

株式会社三幸社が、“パットカバー「コピー品(海賊版)」に関するご注意”という案内を出しています。同社のサイトでpdfをみることができます。
http://www.sankosha-mfg.com/
同社の仕上げ機に装着するパットカバーのコピー品が出回っており、使用した場合に品質の低下をまねく場合があるということで、注意を促す案内です。その中では、コピー品が原因の不具合事例もあげています。
そして平成21年1月1日以降、純正品パットカバーを使用していない機械は、いかなる状況でも製品仕上りに関わる苦情には対応しないとしています。

三幸社は11月1、2日、神戸で「ワイシャツ仕上げプレ競技会関西大会」&「クリーンフェスタ'08」を開催しますが、その案内状にはイベントのひとつとして「三幸社純正カバー受注会(海賊版撲滅キャンペーン)」も行なうことが載っています。

コピー品の使用をなくするという、強い決意が感じられますね。なお純正品には同社のネームタグがついているそうです。
いま、そちらでお使いのものにはついていますか?

2008年10月15日

今年前半の洗剤集荷量は減少

クリーニング流通新聞10月10日号に、日本クリーニング用洗剤同業会の今年上半期(2008年1〜6月)の出荷実績が掲載されています。
それによると、ドライクリーニング用洗剤は965トンで、前年の1,201トンより大幅に減少。ランドリー用の合成洗剤(粉体・液体)は11,756トンで、こちらも前年の12,068トンより減少しています。
もっとも前年は会員14社でしたが、今年は会員13社(日油、平野油脂が退会し、新たにラクナ油脂が入会)の集計データですので、単純には比較できませんが、それでも実質減少であることが推測されます。
クリーニング、リネンサプライともに洗剤使用量が減っている、つまり処理量が減っていることが伺えます。

ちなみにクリーニング流通新聞10月10日号では、「クリーニングの日」にちなんだPRイベントの様子などが取り上げられています。
クリーニングオンライン・ショッピングでも購読の受付を行なっていますので、ご利用ください。
http://shop.c-online.net/newspaper/index.html

2008年10月14日

クリーニング業繁盛

クリーニング店の競争も厳しさを増し、宅配やスピードサービスなどの充実をはかっている。でも、いまの最大の悩みは電気代などの値上げ...

これ日本のことではなく、ロシア・ウラジオストク市の話です。

http://www.chunichi.co.jp/hokuriku/article/asia/vladivo/CK2008051202010679.html
中日新聞のウラジオ通信「クリーニング業繁盛 競争激化 サービスに知恵」という記事によると、ウラジオストクではクリーニング業は急速に発展しているそうです。
個人だけでなく法人や艦隊などとの取引も伸びており、市内には大手のクリーニング会社が6社あります。設備やドライ溶剤などはすべて米国製。「ソ連時代と違って黒いモノが白くなるなどトラブルもない」というのも評判のようです。

その一方、競争も激しく、コストが上昇しているところは、日本と同じような問題を抱えている感じですね。
で、ふと頭に浮かんだのが「さびしさに宿をたち出でてながむれば いづくも同じ秋の夕暮れ」。
この記事が掲載されたのは春のことですけどね。

2008年10月13日

Clean '09 セミナーの充実はかる

クリーニングの国際展示会「Clean '09」が来年6月18日〜21日、アメリカ・ニューオーリンズで開催されます。
2年に1回開催されるこの展示会は、正式名称を「World Educational Congress for Laundering and Drycleaning」というだけあって、展示だけにとどまらず、セミナーも数多く行われます。通常、展示会場がオープンする前の朝8時から10時の間に、期間中延べ40時間あまりのセミナーが開かれます。セミナーに出席し、そのあと展示会をみるというスタイルですね。

これまでは展示会の主催団体でもあるALM(Association for Linen Management)やCLA(Coin Laundry Association)、DLI(Drycleaning & Laundry Institute)、TRSA(Textile Rental Services Association of America)などがセミナーに協力してきました。加えて今回からは、他の団体の協力も得て、セミナー内容を充実させる方針のようです。
主催者からの情報によると、アメリカの
  • ARTA(American Reusable Textile Association)
  • HLAC(Healthcare Laundry Accreditation Council)
  • IEHA(International Executive Housekeepers Association)
  • CLATA(Canadian Cleaners and Launderers Allied Trades Association)
ヨーロッパの
  • ETSA(European Textile Services Association)
  • TSA(Textile Services Association Ltd.)
などの団体が参加する見込です。

セミナーでは、新しい技術とトレンド、マネージメント、マーケティング、環境問題などがテーマとして取り上げられます。セミナー内容は決まり次第、クリーニングオンラインでも紹介する予定です。

2008年10月12日

都産技研が土壌浄化技術セミナー

地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター(都産技研)が11月10日、土壌浄化技術セミナーを開催します。製造業やクリーニング店の事業転換、工場建替等の阻害要因となっている土壌汚染に関する浄化技術について解説するもの。
http://www.iri-tokyo.jp/course/37-dojo.html
セミナーでは浄化技術や土壌浄化事例、知的財産戦略を中心に紹介。内容は次の通りです。
  1. 地域結集事業の紹介と土壌浄化技術の概要
  2. 光触媒技術での土壌浄化
  3. バイオ技術での土壌浄化~バイオレメディエーション~
  4. 土壌浄化工法
  5. 土壌浄化における知財戦略
会場は都産技研駒沢支所。申込締切は10月29日。

2008年10月11日

たかがハンガー、されどハンガー

クリーニングとは直接関係ないのですが、1本10万円のハンガーを毎日新聞が紹介しています。
http://mainichi.jp/kansai/news/20081008oog00m020010000c.html
これは兵庫県豊岡市の中田工芸が製作した漆塗りの最高級ハンガー。山中漆器の職人とコラボレーションし、黒の地に金色でトンボを描き、目には螺鈿を施した蒔絵模様の一品。
この10万円ハンガーをはじめ、約50種類の漆塗り高級ハンガーは同社の東京・青山にあるショールームで今月31日まで展示されています。

超高級クリーニング用のハンガーとしていかがですか?

2008年10月10日

全ク連専務理事、秋の園遊会に

10月23日に赤坂御苑で開催される「秋の園遊会」に、全国クリーニング生活衛生同業組合連合会(全ク連)の柴田健吉専務理事が招かれました。毎日新聞地域ニュースに埼玉県の秋の園遊会招待者が紹介されています。
http://mainichi.jp/area/saitama/news/20081009ddlk11040274000c.html
天皇、皇后両陛下から招かれるのは、各界功績者や政府、自治体関係者など約2,140人。

2008年10月9日

増える家庭洗濯できる衣料品

10月1日のブログ「市場規模は4,664億円!?」で書いた通り、クリーニング代支出額は減少する一方ですが、その要因のひとつである家庭洗濯できる衣料品が増えています。
少し前になりますが、8月10日の産経新聞に「増える!水洗い対応衣料 財布にも環境にも優しく」と題した記事が掲載されました。
http://sankei.jp.msn.com/life/trend/080810/trd0808100908003-n1.htm
それによると、レナウンが昨秋、家庭の洗濯機で丸洗いできる中高年女性向けのダウンジャケットを発売したところ、7,000着を完売。このヒットを受け、今年の秋冬物はさらにアイテムを拡大し、紳士向けでも手洗い可能なダウンジャケットやカシミヤ100%のセーターなどを売り出すということです。

めっきりと寒くなってきましたが、これからの季節、ジャケットやセーターを着る人も増えてきます。それがクリーニング店に持ち込まれるか、家庭の洗濯機で洗われるのか。そして、クリーニング店に持ってきていただくために、するべきことは。

2008年10月8日

抗カビ加工を認証へ

日本繊維新聞は、繊維評価技術協議会(繊技協)が大阪で行なった「マーク管理研修会」の記事を掲載しています。
http://www.nissenmedia.com/news/sozai-shosha/2008/10/07093204.html
研修会では、来年からの抗カビ加工の認証開始へ向け、世界初となる抗カビ加工の定量試験方法なども紹介したそうです。

繊維評価技術協議会では、基準に合格した繊維製品を対象に「SEKマーク」を認証しています。現在、SEKマークとしては抗菌防臭加工、制菌加工、光触媒抗菌加工があり、また消臭加工マークの認証も行なっています。それに抗カビ加工も加わるわけです。
ちなみに光触媒抗菌加工SEKマークも昨年10月に新しく制定されたもので、今年8月に2社に対して初認証されました。

2008年10月7日

守岡さんちの焼きいなり

空港で売られているお弁当、空弁(そらべん)の「守岡さんちの焼きいなり」をご存知ですか?
特製のダシに一晩つけ込んでから、ふっくらと焼いて焦げ目をつけた厚揚げが特徴的な人気の空弁、実際はまだ食べたことがないのですが、美味しそうですよね。これをつくっているのが石川県加賀市にある北陸リネンサプライ株式会社。社名の通り、リネンサプライを行なっている会社です。
開発の経緯などが(財)石川県産業創出支援機構の情報誌「ISICO」vol.32の特集で取り上げられています。
http://www.isico.or.jp/journal/isico032.htm

先月9月8日の日経産業新聞で、同社は炊飯関連事業を分社化し、事業強化に乗り出すと報じています。「守岡さんちの焼きいなり」を中核に、焼きいなりの冷凍品も年末までに開発し、販路を広げていく計画。サケの押しずしなども投入し、炊飯事業で使うコメを使った応用品を拡充するとしています。
冷凍品の登場まで待てないので、今度、羽田空港へ買いにいってみましょう。

2008年10月6日

東京株式市場は4年8カ月ぶり安値

資材商の社長から電話があり「今日は株が下がってしまって、損した人も多いはず。クリーニング業の売上も伸び悩みだし、いいことないね」と(ここのところは、いつものことながら)嘆いていました。
実際、今日(10月6日)の東京株式市場は終値10,473円09銭と、2004年2月12日以来の安値水準で年初来安値を更新。海外株安や円高など外部環境の悪化を受けて全面安の展開となったと時事通信社は報じています。
http://www.jiji.com/jc/c?g=eco_30&k=2008100600543

クリーニング業関係の企業の株価を見てみると
  • (株)白洋舎(東証1部:9731)  263円(前日比1円安)
  • (株)トーカイ(名証2部:9729) 850円(前日比20円安)
  • (株)きょくとう(JASDAQ:2300)272円(前日比8円安)
となっています。

2008年10月5日

2001年 インターネットの旅

Googleが10周年を記念して、2001年当時のGoogleを再現した「Google 2001」を公開しています。
http://www.google.com/search2001.html
ここで検索すると、検索結果も2001年時点のものが取得できるようになっています。

「クリーニング」で検索してみると、クリーニングオンラインも出てきますね。そこにある「View old version on the Internet Archive」をクリックすると、その時点のページのキャッシュが表示されます。

クリーニング以外でも、いろいろと2001年検索してみてみると、いまではリンク先が変更になったり、ページがなくなったりしているところも多いのですが、当時のにおいがするサイトに出会うと、やはり懐かしいですね。たった7年前のことなんですけど。
しかし、どれだけの量をキャッシュしているのだろうグーグル。いまでは消してしまった、恥ずかしい(?)過去も見られてしまう、というケースも出てくるかも。

2008年10月4日

名古屋市のレジ袋有料化が拡大

レジ袋の有料化の動きがすすんでいますが、毎日新聞によると、名古屋市の東部7区でも今日(10月4日)から有料化がはじまりました。
http://mainichi.jp/select/science/news/20081004k0000e040056000c.html

昨年10月に緑区でレジ袋の有料化をはじめたところ、約9割のお客がレジ袋受け取りを断るなど理解が広がったため、今回は千種、名東、守山、昭和、瑞穂、天白、南の7区でも実施。来年4月には市全域でレジ袋が有料化されます。
今回は大学内の生協やクリーニング店、酒店が加盟する組合も参加し対象業種が拡大。各事業者がまとまって有料化に乗り出すのは政令市で初めてだそうです。各店でレジ袋を1枚5円前後で販売しますが、名古屋市では約6億枚のレジ袋削減を目指すとしています。
http://www.city.nagoya.jp/kurashi/gomishigen/sakugen/undou/nagoya00043132.html

先行の緑区を含めた8区内でクリーニング業で参加しているのは、愛知県クリーニング生活衛生同業組合の加盟店261店舗、穂高(ポニークリーニング)6店舗、計267店舗。
上記の名古屋市のサイトにある「区別レジ袋有料化参加店舗一覧」でリストを確認できます。

2008年10月3日

土壌汚染超過事例は687件

環境省が平成18年度土壌汚染対策法の施行状況及び土壌汚染調査・対策事例等に関する調査結果を発表しました。
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=10218

平成18年度に都道府県・政令市が把握した土壌汚染事例(法に基づかない事例含む)1,316件のうち、土壌環境基準または指定基準に適合していないことが判明した超過事例は687件でした。この調査は毎年実施されていますが、事例数は年々、増加傾向にあります。

日本標準産業分類による中分類の分類項目で業種区分されているため「洗濯・理容・美容・浴場業」という括りになっていますが、この業種では土壌環境基準超過件数が28件、物質項目ではテトラクロロエチレン、ジクロロエチレン、トリクロロエチレンが検出されています。業種分類別にみると「金属製品製造業」(79件)、「その他の小売業」(52件)に次いで多くなっています。
「洗濯・理容・美容・浴場業」ですから、クリーニング業だけの調査結果ではないのですが、超過物質をみるとドライ溶剤に関係していますので、殆どクリーニング業と考えてもいいかもしれません。

2008年10月2日

中央青年部会が2万人アンケート

全ク連・中央青年部会が今年も消費者2万人アンケートを実施しています。
http://www.cleaning-seinenbu.net/2man/enqtop.html
クリーニングサービスの向上ために毎年行なっているもので、今年は「家庭洗濯」に関する調査になっています。
なお、アンケートに回答された人の中から抽選で50名に「クリーニングギフト券1,000円分」をプレゼントするそうです。実施期間は9月29日〜11月30日。

インターネットが普及して、このような調査は非常にやりやすくなりました。クリーニングオンラインでも時々、アンケートなどをサイト上で行なっていますが、一人でも多くの方の投票があると、傾向がよりはっきりとしてきますし、単純に嬉しいです。

2008年10月1日

市場規模は4,664億円!?

1世帯当りクリーニング代支出額の8月分が発表になりました(総務庁の家計調査報告)。クリーニングオンラインのデータボックスコーナーに掲載してあります。
http://www.c-online.net/data/c_expense/index.html
全国全世帯の支出額は508円で、前年より1割近く下回りました。7月は対前年比121%増だったのですが、上昇傾向を維持できませんでしたね。今年になって前年より支出額が落ちた月が、これで5カ月となります。

ところで、クリーニング業の市場規模はどれくらいあるのか、ご存知ですか。
正確なデータは存在しないのですが、それなりのものを算出するために、この1世帯当りクリーニング代支出額を用いてはじき出します。
1世帯当りクリーニング代支出額は昨年1年間で計8,914円。これに全国の世帯数約5,232万世帯を掛けると、4,664億円となります。これがクリーニングの市場規模のひとつの目安として使われます。

ここ10年間の状況を比べてみると、
  • 1997年 15,428円×4,550万世帯=7,020億円
  • 2007年 8,914円×5,232万世帯=4,664億円
実に2,356億円も減少していることになります。1億円の会社、2,000社以上分がスッポリと減ったということですから、相当深刻です。

【追記】
2011年最新版のクリーニング市場規模(3,785億円)はこちら。
2012年最新版のクリーニング市場規模(3,829億円)はこちら。