株式会社きょくとう(本社福岡市、牧平年廣社長)が建築基準法が禁じる引火性溶剤を使用し、全国約20カ所で工場を稼働させていたことが朝日新聞の調査でわかりました。ロイヤルネットワーク株式会社が同様の違反で発覚した後も、きょくとうは改善せずに操業を続けていたとしています。
http://www.asahi.com/national/update/1226/TKY200912260421.html
石油系溶剤の使用が明らかになったのは、東京、神奈川、埼玉、大阪、鳥取、山口、福岡の計約20カ所の店舗兼工場。多くが表通りに面し、マンションやスーパーの近くにありました。うち、少なくとも8カ所は、自治体の保健所の指導に基づき石油系の使用を届け出ていましたが、建築基準法を所管する部署に違反が伝わらなかったそうです。
朝日新聞の取材に対し、同社は「合併で取得した工場が大半で、前から石油系を使用していたので違法ではないと認識していた」としています。
さらに同社は2007年、東京都町田市に工場を開設する際、市や消防署に虚偽の届け出をしていたことも明らかにしました。市消防には不燃性溶剤を使うと虚偽報告したあと、石油系溶剤用の機械を搬入し、今年7月まで稼働させていたそうです。
国土交通省は業界に広がる違法操業を重く見て、年明け早々から全クリーニング業者を対象に調査に乗り出すとしています。